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アメリカで行われているSIBO治療法を実践し、ブログにしてみました。 ホームページ http://www.geocities.jp/sibowebsite/index.htm
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ついこの前に、このまま当分良い状態が続きそうと書いたところなのだが、一転して、急激に症状が悪化した。食後のガスの発生が急増し、抗生物質を飲む前の症状が再発した。(現在は前の症状よりやや軽い程度)
アメリカの治験では抗生物質服用後10週にわたって効果が持続する患者が多いことが確認されていたが、残念ながら、自分の場合4週間程度で効果が消失した可能性が高い。今後、症状が回復する可能性もあるが、いつでも再度XIFAXANによる治療を試せるように、すでにXIFXANの輸入手続きを済ませた。(前回、少し服用期間が短いように感じたので、次回は少し服用期間を伸ばしてみたい。)


<<悪化するまでの経過>>
13日に少々運動をしたのだが、その疲れの残る8月14日に強いアレルギー症状(結膜炎と鼻炎)が現れ、その日の晩に、強い腹部膨満が起こった(げっぷは出なかったがへその上部にも外形的な膨満があったので、胃ではなく、横行結腸を含む大腸や小腸にガスがたまったと思われる)、その後の15日から17日まで下痢が続き、同時に腹部膨満も生じた。その時は元気だったので、まあ大丈夫だろうと思って普通に食事をしてコーヒーを飲み続けていたが、下痢が治ったあとも、食後の腹部膨満は続き、以前の症状に近くなってしまった。
抗生物質服用後は食後2時間程度の腹部膨満がかなり抑制されていたので、抗生物質によって、小腸上部に存在したガスを発生させるバクテリアが激減ないし消滅していたと思われるが、お腹を壊してる間に再び小腸上部にもバクテリアが繁殖してしまったようだ。

これは私の仮説だが、
①アレルギー症状やコーヒーの刺激で小腸の蠕動運動が亢進し、小腸内で十分な消化がなされないまま食べたものが大腸へ移送される→②大腸内で細菌や真菌類が消化不良の食べ物を分解して増殖。同時に多量のガスや有害な物質を生成し、また細菌類が大腸壁に取り付き大腸を刺激→③下痢の症状が生じると同時に、腹部膨満を引き起こす→④大腸内に存在するガスを発生させる細菌が、大腸内の圧力が高まったことによりガスとともに小腸内へ移動し、小腸壁に取り付く→⑤SIBO再発 
というメカニズムで再発したとのではないだろうか・・・。すなわち通常は大腸内の細菌は小腸内へ逆流しないが、大腸の内圧がガスで上昇し、大腸の粘液に大量の細菌類が増殖することにより、大腸内の細菌が小腸へお引越ししちゃった気がするのだ。
IBS患者にSIBO患者が多く見られることも同様のメカニズムが一因となっているかもしれない。


それではなぜ、下痢が起こったのか、急に発症したアレルギー症状と関係しているのか、定かではないが、今後、同様の事態が生じる可能性を少しでも減らすために分析してみたい。

1.アレルギー症状の原因として考えられるもの
結膜炎、水様の鼻水からして血液中のヒスタミン量が増加してアレルギー症状を生じさせたのはおそらく間違いない。ヒスタミン増加の原因として考えられる原因は大体次のようなものだろうか。
(1)ヒスタミン食中毒
13日にスズキの洗いをいっぱい食べたのだが、ヒスタミン食中毒を起こした可能性がある。ヒスタミン食中毒とは魚貝類などについた細菌が、魚介類などに含まれるアミノ酸の一種であるヒスチジンからヒスタミンを生成し、ヒスタミンが生成された魚介類などを人間が摂取することによりアレルギー症状(頭痛、じんましん、発熱、眠気、下痢、発疹、吐き気など)が起こる疾病らしい。アレルギー症状(1型アレルギー)もヒスタミンにより生じることから、ヒスタミン食中毒はアレルギー様食中毒とも言われる。もっともアレルギーはヒスタミンが体内で作られるのに対し、ヒスタミン食中毒は摂取する食べ物の中で細菌によりヒスタミンが作られる。
振り返ってみると確かに、スズキの保存状態にやや問題はあったが、スズキは白身魚でヒスチジン含有量が少ない。またヒスタミン食中毒の例として報告されているのもサバ、カツオ、マグロ、いわしなどの背の青い魚がほとんどである。もっとも自分がヒスタミン感受性が高い可能性もあり、ヒスタミン食中毒の可能性は否定できない。
(2)他の何らかのアレルゲン
疲れていたため、普段はアレルギー症状を発生させない程度のアレルゲンに触れたことによりアレルギーを発生させた可能性もある。
(3)コーヒーの飲みすぎ
一般にコーヒーはアレルギーの原因とはされていない。しかし以前から自分にはコーヒーでお腹を壊したり、鼻炎を悪化させたりする傾向があり、缶コーヒーに至っては、飲むとかなり高い確率で寝込んでしまう。またコーヒーに対して禁忌症状(頭痛、発熱、震え、下痢など)をしめす人が多数いるのも事実である。
コーヒーを飲んで下痢を起こすことはアレルギーとは異なるが、コーヒーを飲んでお腹を壊すことにより腸内細菌のバランスが崩れ、その結果Th2が活性化し、疲れとあいまってアレルギー症状を悪化させることが考えられる。

2.下痢の原因として考えられるもの
疲れがバックグラウンドとして下痢の原因になっているとしても、他の要因がなければここまで悪化することはないと思われる。そこで考えられる原因は次のようなところか・・・。
(1)ヒスタミン食中毒
(2)何らかのアレルゲンによるアレルギー反応
*(1)(2)はいずれも直接的には体内のヒスタミン量が増加することが原因
(3)コーヒーの飲みすぎ
~経験上、コーヒーが小腸を刺激し、下剤のような機能を果たした可能性は高い。
(4)細菌などの感染性の下痢
(5)腸内細菌がリポ多糖体などの副生成物を生成し、これにより下痢が惹起された。


毎年、花粉症の時期になると症状が悪化することからも、ヒスタミンは下痢に対する犯人である可能性が高い。また多量のコーヒーも経験上、下痢を起こしやすい。
下痢に伴う腹部膨満が腸内菌叢を急変させたと思われる以上、下痢を起こさないことが今後同様の事態を防止するために必要と考えられる。
とすると今後の対策は次のようになるだろう。
1.小腸の移送スピードが速まらないようにして、下痢や大腸の膨満を防止する。そのために
(1)特に花粉症の時期におけるヒスタミンの増加あるいはヒスタミンの活動を抑制する。これは基本的にはアレルギー対策と同じことをすることになるだろう。(ヒスタミンは体内の受容体と結合してアレルギー症状を引き起こすため、抗ヒスタミン剤の使用が考えられる。)
(2)コーヒーを断つ、あるいは量を制限するか、ディカフェに変える。またコーヒーが下剤のような働きをしているのなら、食事前1時間~食後2,3時間の間にコーヒーを飲まないようにすることで下痢を抑制できるかも知れない。
(3)牛乳を避ける。
日本人の多くは乳糖の消化酵素を持たないため、牛乳に含まれる乳糖も消化されずに大腸に到達し、悪玉菌のエサとなり、下痢などを引き起こす可能性が高い。
(4)特に疲れているときはアレルギー症状を発生させやすいので食事制限を厳格に行う。
2.それでも腸のぜん動が速まり、お腹がポコポコ言う状態になった場合や、お腹を壊してしまった場合には、クローン食のように極めて消化の良いものだけを少量食べる。場合によっては点滴を利用して、食事を制限する。コーヒーや牛乳は絶対取らない。
~ヒスタミンやカフェインなどにより小腸の移送スピードが速まってしまい、大腸で腹部膨満を起こした場合や、下痢を起こした場合に、いつも通りの食事を続けると、さらに消化不良物(=悪玉菌のエサ)を大腸に送ることになり、事態を悪化させることになる。

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» すごい努力です
個人輸入でrifaximinを10日間服用されたその努力は凄いですね。
確かに、Annals of Internal Medicineに除菌の効果は10w続くとの記載がありました。

いくら抗生物質を使ったとしても、腸内の悪玉菌は完全には除菌できるわけではないので、抗生物質を服用して、菌数が減っているその間に、腸内環境を改善するために、乳酸菌などの服用はされていたのでしょうか?

もし、抗生物質だけの服用なら、除菌されずに残った菌が再び増殖するだけで、しかも除菌されずに残っている菌はrifaximinに耐性を持つている可能性もあるわけですよね。

腸内環境を整えるためには除菌してあいたスペースに乳酸菌などの善玉菌が繁殖するようにして、悪玉菌が再び増殖するスペースをなくすか、減らしておく必要があると考えますが、10日間の抗生物質投与後、4週の間に、腸内環境を保つために、なにか対策はされたのでしょうか?

まさ@医学生 2007/08/23(Thu)23:59:24 編集
» Re:すごい努力です
初めまして、まささん。
ご親切にコメントいただき、ありがとうございます。
全然、認知されていないSIBOですが、こうやって、医学生の方に関心を持っていただけていると知り、うれしく思います。

プロバイオティクスはIBS患者に対する一定の効果が証明されているALIGN,ビオフェルミン、ヨーグルトなどを欠かさずにとっていたのですが、一回の腸の異変で、症状が再び悪化してしまいました。もちろん、悪化した後もプロバイオティクスは摂取してます。

10日間、薬を飲むことなんて、普段の苦しみからするとなんてことないのですが、1クールで4万程度かかってしまうところがつらいところです(笑)
耐性菌が生じるリスクは覚悟しているのですが、たいていのリスクは覚悟の上でも改善策を講じたいぐらいの症状なんです。
まだ、抗生物質の服用を繰り返すことを決めたわけではないのですが、再度、抗生物質の服用を繰り返して症状が改善された場合には、この失敗を踏まえて、前回よりも良い状態を持続させることができるのではないかなぁと思っているところです。
2007/08/25 15:16
» 無題
すいません。プロバイオずっと服用されていたんですね。
まさ@医学生 2007/08/24(Fri)00:30:30 編集
» 治験
もうご存じかもしれませんが、以下に2007年3月の論文でrifaximinのSIBOに対する治験[1]があります。800mg/dayを4weeksの投与で行われたようです。
4週の連続投与での安全性とSIBOに対する効果の記述があります。50%の患者のGBTが正常値になったようです。しかし長期的な効果についての記述はありません。

rifaximinの家元イタリアの学者Cuocoらが行った治験[2]では1200mg/dayを2w間行い、プロバイオを24日投与した結果を4-5ヶ月追ったものがあります。この論文のデータから見ると一度除菌に成功すると82.6%の患者で治療効果は持続しているようです。rifaximinの長期投与のリスクは比較的低いと考えられているようです。

PubMedでSIBO rifaximinで検索すると最近の論文のabstractから関連引用まで色々調べることができます。

学生のレベルですら調べると、いろいろなことがわかるのに、日本の臨床のしかもIBSを専門としている医者はいった何をやっているのやらと、あきれてしまいます。。。
多くの苦しんでいる患者さんがいるというのに!

この分だとrifaximinの認可なんてとてもじゃないけと日本では10年先になってしまいそうです。

もっとIBSとSIBOの関係について勉強してみたいと思います。

[1]http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez?Db=pubmed&Cmd=ShowDetailView&TermToSearch=17505166&ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum

[2]http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez?Db=pubmed&Cmd=ShowDetailView&TermToSearch=16554709&ordinalpos=13&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum
まさ@医学生 2007/08/26(Sun)21:49:31 編集
» Re:治験
まささんありがとうございます。

紹介していただいた治験については全く調べていませんでした。早速チェックしてみます。
実は前回1200mg/日×10日で服用したときに、もう少し飲めば完全に症状が治まるのじゃないかなぁと感じおり、次回は服用期間を勝手に延長しようと思っていたところでした。
一回に服用する量を多めにして期間を短くするか、量を少なめにして期間を長くするかはまささんに教えていただいた治験の結果を読んでから決めようと思います。

いろいろ病院を回ってきましたが、結局、医者の資質はどれだけ患者のことを助けてやろうという気持ちが強いかによって決まるように感じます。もちろん、能力も必要でしょうが、残念ながらほとんどの医者にはそのような気持ちは感じられませんでした。
きっとまささんのように患者の身になって考えられる方が、たくさんの患者を助けることができるのだと思います。

今回は貴重な情報を教えていただいて本当にありがとうございました。(深く感謝してます。)早速、論文を読んで、次回のXIFAXANの服用に活用させていただきます!
2007/08/28 01:21
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